PDFlib ファミリ
PDFlib ファミリとは
PDFlib は、プログラムから PDF の生成を可能にするライブラリです。PDF の複雑な仕様を知らなくても、シンプルで使いやすい API を利用してサーバやソフトウェアから PDFファイルを生成できます。
PDF 生成のためのサードパーティのソフトウェアは使用していないため、PDFlib 以外のツールは特に必要ありません。
PDFlib で PDF ファイルを作成する場合、PDF に白紙の新規ページを追加し、その上に座標を指定しながら線や文字などを全て手動で書いていく必要があります。
PDFlib の最新バージョンである PDFlib 10 では多くの新機能および機能強化が行われています。詳細は PDFlib 10 リリース・新機能 および PDFlib シリーズ データシート(詳細カタログ) をご参照ください。
PDFlib / PDFlib+PDI / PPS の機能比較
PDFlib では PDF ファイルの生成に必要な基本的な機能を提供しています。PDFlib+PDI は PDFlib の機能も含んでいます。また、PDFlib Personalization Server (PPS) は、PDFlib と PDFlib+PDI の機能も含んでいます。
PDFlib には既存の PDF ファイルを読み込む機能はありませんのでご注意ください(PDFlib+PDI もしくは PPS にて対応しています)。
各製品の機能の差はPDFlib ファミリで利用可能な機能と API の対応表を参照してください。
PDFlib ファミリで利用可能な機能とAPIの対応表
機能 | API および引数 | PDFlib | PDFlib+PDI | PPS |
---|---|---|---|---|
一般的なPDFの作成 | 下記記載のもの以外全て | |||
暗号化および権限の設定 | PDF_begin_document()およびuserpassword, masterpassword, permissionsオプション | |||
リニアライズPDFの作成 | PDF_begin_document()およびliniearizeオプション | |||
PDFファイルのサイズの最適化 | PDF_begin_document()およびoptimizeオプション | |||
フォントのサブセッティング | PDF_load_font()およびsubsettingオプション | |||
カーニング | PDF_load_font()およびkerningオプション | |||
Windows/Mac のホストフォントへのアクセス | PDF_load_font() | |||
Unicodeエンコーディングと ToUnicode CMap | PDF_load_font()およびencodign=unicode, autocidfont, unicodemapパラメータ | |||
数値やグリフ名による参照 | PDF_fit_text()のcharrefオプションおよびcharrefパラメータ | |||
標準CJKフォントでのグリフの幅のプロポーショナル指定 | PDF_load_font()および標準CJKフォントおよびCMap | |||
GID(グリフID)による指定 | PDF_load_font()およびencoding=glyphid | |||
CJK 環境でのレガシーエンコーディング | PDF_load_font()および標準CMapもしくはCJK code pageの指定 | |||
グリフの置換 | PDF_load_font()およびreplacementcharオプション | |||
ポストスクリプトベースのOpenTypeフォントの拡張エンコーディング | PDF_load_font() | |||
Type 3 フォントのフォントプロパティ | PDF_begin_font()およびfamilyname, stretch, weightオプション | |||
フォントの詳細情報の参照 | PDF_info_font() | |||
テキストフロー | PDF_add_textflow(), PDF_create_textflow(), PDF_delete_textflow(), PDF_fit_textflow(), PDF_info_textflow() | |||
テーブル | PDF_add_table_cell(), PDF_delete_table(), PDF_fit_table(), PDF_info_table() | |||
スポットカラー(特色) | PDF_makespotcolor() | |||
色分版 | PDF_begin_page_ext()およびseparationinfoオプション | |||
フォームフィールド | PDF_create_field(), PDF_create_fieldgroup() | |||
JavaScript の指定 | PDF_create_action()およびtype=JavaScript | |||
レイヤー | PDF_define_layer(), PDF_begin_layer(), PDF_end_layer(), PDF_set_layer_dependency(), PDF_create_action()およびtype=SetOCGState | |||
マルチメディアおよび3D | PDF_load_3ddata() and PDF_create_3dview(), PDF_create_action()およびtype=3D | |||
タグ付きPDF | PDF_begin_item(), PDF_end_item(), PDF_activate_item(), PDF_begin_document()およびtagged, langオプション | |||
JPEG2000 | PDF_load_image()およびimagetype=jpeg2000 | |||
TIFF, JPEG ファイルにおけるクリッピングパス | PDF_load_image()およびclippingpathname, honorclippingpathオプション | |||
PDF/A | PDF_begin_document()およびpdfaオプション | |||
PDF/X | PDF_begin_document()およびpdfxオプション | |||
ICC プロファイルのサポート | PDF_load_iccprofile(), PDF_setcolor()およびiccbasedgray/rgb/cmyk, PDF_load_image()およびhonoriccprofileオプション, honoriccprofileパラメータ, PDF_begin/end_page_ext()およびdefaultgray/rgb/cmykオプション | |||
CIE L*a*b* | PDF_setcolor()およびtype = lab; Lab TIFF | |||
XMP メタデータのサポート | PDF_begin_document()およびautoxmpオプション; いくつかの関数におけるmetadataオプション | |||
OPI サポート | PDF_load_image()およびOPI-1.3/OPI-2.0オプション | |||
既存の PDF ファイルの読み込み | PDF_open_pdi_document(), PDF_open_pdi_callback(), PDF_open_pdi_page(), PDF_fit_pdi_page(), PDF_process_pdi() | |||
既存のPDFからpCOS機能を利用して情報を取得 | PDF_pcos_get_number(), PDF_pcos_get_string(), PDF_pcos_get_stream() | |||
ブロックに値等を動的に指定 | PDF_fill_textblock(), PDF_fill_imageblock(), PDF_fill_pdfblock() | |||
Acrobat用PDFlib ブロックプラグイン |
サポートされている開発環境
PDFlib は事実上、すべてのコンピューティングプラットフォーム上で動作するといえます。 32 ビット /64 ビットバージョンの Windows をはじめ Mac OS、Linux、Unix、さらにIBM iSeries・zSeries メインフレーム版も提供しています。
パフォーマンスの最大化を図りオーバヘッドを小さくするためPDFlib の中核部分は高度に最適化された C/C++ コードで書かれています。 平易な API を通じて、PDFlib の機能は、次のようなさまざまな開発言語から利用することができます。
- C, C++
- Java
- .NET
- Objective-C
- Perl
- PHP
- Python
- RPG (IBM System i)
- Ruby
パッケージのダウンロード
PDFlib ファミリの3製品:PDFlib / PDFlib+PDI / PDFlib Personalization Server (PPS) は共通のファイルにて提供されています。ファイルは使用するプログラム言語毎に分かれていますので、ご使用の言語ファイルをダウンロードしてください。ファイルには英語マニュアルが同梱されています。日本語マニュアルは別途ご入手ください。
PDFlib ファミリはライセンスキー無しでもすべての機能(最大機能であるPPSの機能セット)を使用することが可能です。 ライセンスキーが無い場合は、生成した PDF ファイルの各ページに「www.pdflib.com」というデモスタンプが表示されます。
- PDFlib / PDFlib+PDI / PPS ダウンロード
- お使いのOSと開発言語に対応する最新モジュールを入手し、早速ご確認ください。
- マニュアル
- チュートリアルやリファレンスなどはこちらよりご確認ください。日本語のマニュアルもございます。